塗替え状態の目安とは?
次に、どのような状態になったら塗り替えが必要になるのかをご紹介していきます。
下記は、主な部位のメンテナンスが必要な症状です。
早速外に出てチェックしてみましょう!
色あせ・チョーキング
塗膜のチョーキング(白亜化)が見られます。
塗膜の劣化状態で素地の保護機能が失われつつある状態です。
紫外線・温度・水等が長時間作用して、塗膜表面の樹脂や顔料が劣化し、塗膜表面が次第に粉状に消耗していく現象が起こった為です。
塗替による素地の保護機能と美観の回復が必要です。
耐候性を考慮した塗料を選択することがポイントです。
※塗料の種類(コスト特性)
クラック(ひび割れ)
クラック(ひび割れ)が見られます。放置しておきますと大気中の炭酸ガスや水の浸入によりコンクリートの中性化を促進させ漏水の原因になります。
建物に加わる外力やコンクリートの乾燥時や季節により異なる温度乾湿の差によって起こる体積収縮等が起こり生じたものです。
0.5mm以上のクラックは、エポキシ樹脂低圧注入やUカット処理等による補修、0.5mm未満のものは、フィラーや弾性シーリング材の擦り込みにて処理します。
塗膜の剥離
塗膜と鋼材の層間において塗膜の付着力が低下し、一部で塗膜が剥離した状態です。
耐水・耐アルカリ性の弱い塗膜では亜鉛層と錆止層間で金属石けんを形成し、付着力が低下します。
脆弱塗膜及び密着不良塗膜は完全に除去します。
密着力に優れた仕様の選定をします。
錆
鉄部各所に錆の発生が見られます。
鉄が水分や空気中の酸素と反応し、酸化鉄となった状態です。
塗膜の防錆性能は素地の除錆グレードによるところが大きい為、十分なケレンを行なった後に塗装をする事が必要です。
藻・カビ・苔
藻・苔の付着により美観を損ねています。
藻・カビの生育条件はおおよそPH中性域及び適度な陽光・温度(25~30℃)と湿気がある条件のもとで発生します。
高圧水洗によって藻・カビ・苔を除去し塗装を行ないます。カビが酷い時は場合によって次亜塩素酸などにより漂白し、殺菌処理を行うこともあります。防藻・防カビ効果がある塗料を選択するのもポイントです。
シーリングの劣化
本来持つべき伸縮力の低下や破断がみられます。漏水の原因となります。
紫外線・熱・酸化・雨水などによる経年劣化が原因です。
シーリング材は、建造物の機密性・水密性を保つ為に非常に重要な役割を果たすものです。既存を撤去した打替を前提とします。